崩したデザインの余白と愛着について

先日届いた”筆文字・手書き文字ロゴ大全集”をぺらぺらとめくりながら、今日は”崩しの愛着”というテーマで私の考えるデザインの中の隙のような話をしたいという内容になるかと思います。

まずはこの本、手書きや筆文字なロゴの掲載量が半端なく、買いです。

 

完成されたデザインについて

デザインって様々な視点があると思うのですが、私としては本当に無駄の無い、限界まで研ぎすまされた一切の隙も無い状態、必要最低限なことや状態かと思うのですが、個人的な印象としてそれはどこか近寄りがたく、広く一般の方に受け入れられるかと問われますと、少し難しいように思います。

洗練されすぎていたら使う人を選んでしまうデザインとなってしまう。

そういった対象をあえて限定してしまうブランディング方法もデザイン手法としてあります。

 

また、使い心地の良いもの、使いやすいものというのも完成されたデザインというような表現も出来るかと思います。見た目、そして使用感というものがデザインを考える上でとても重要で大切なことかと思います。

 

デザインの仕事は、まずはクライアントが当たり前ですがいて、”こういう事を始めたい”、”こういうものが作りたい”というようなところからスタートし、デザイナーとのマッチングとして、この人ならこういうテイストでそのイメージに近い、合いそう。またこの人ならこういうテイストに仕上がるのでは?という期待を、これまでの実績などから見つけ、判断し決め、一緒に考え具体的にしていきます。

見た目のことを話していく、考えていくことはもちろんなのですが、”誰に対してこのような打ち出し方(伝え方)をするとどうなるか?”や、仕事内容によっては使用者の使いやすさや安全に関わることなども考えていかなければなりません。デザインで嬉しくなること、楽しくなることはあっても、悲しい思いをすることはあってはなりません。

デザイン業界では変わったことをすると、見たことないようなものを作るというような目立つものにメディアが飛びつき、宣伝となる。

結果的にそれを見たことでの生まれ、つながる。次の仕事になるというような流れがあるように思います。

どうなんだろう?それって。、

誰のためなのだろう?

と、クライアントと考えたとはいえ思うわけです。パッと見ただけで”あぁ変わってるね”と思われるデザインも結果的に注目を集めるという意味で考えますと有効な手段であり、競合他社との差別化も図れます。、が、まぁ、その。、ねぇ?

ただ、見た目はそこまでではないのに何か感じるものとして雰囲気や、手触りというような感覚が面白いというような物事に、個人的にはとても興味があり、デザインは優しくさり気ないものであってほしいとも考えております。

筆文字・手書き文字ロゴ大全集03

筆文字・手書き文字ロゴ大全集05

(掲載写真は筆文字・手書き文字ロゴ大全集の中より)

デザインの紙一重

仕事してる?していない??

一見何もしてないようなデザインの中に考えられた工夫がある。仕事柄そういうこと、ものを見つけるのが好きです。

普通なんだけど普通じゃない。簡単に作ってるようでとても考えられている。バランス感覚が大事。言葉の響きと色と。、多くの案、そしてさらに多くのバリエーションからよし悪しを見ていく。、そのような作業が、行為が確実に存在しています。

派手にすればデザインなのか?いや、違う違う、そうじゃない。、そうじゃない。いろいろ足していくことがデザインなのか??

 

崩しの愛着、完成されたバランス感

最近、とても意識して仕事に取り入れていきたいと考えていることは、手書きのラフさ、バランス感覚です。

実際に筆を取り、一発勝負で書いていく。、あぁそうだね、俺。、

字も絵もめっちゃ苦手だったわ。、(笑)

パーツごとに手書きをする。読み込み調整する。最初からコンピューター上でやっちゃう。、こういうことが可能なので助かります。もちろん方法として手書き一発の良さもあります。

バランス感覚とセンスが本当に必要なこの新たなジャンルに仕事としての可能性と幅が生まれるのではないかと感じているのです。

一歩間違えると見るも無惨な事になりそうな行為です。実際にやってみるとわかるのですが、相当難しいです。数をこなし経験を積んでいくことに尽きると思います。

結果、何が加えられるのかと問われますと、やはり味わいですかね?

 

下手で上手なデザイン

ブサ可愛い(不細工だけどどこか憎めない可愛らしさ)という表現が、キャラクターなどにあるように、デザインにも愛着や可愛がりたいというような気持ちを持ってもらいたい。使っていくうちに可愛くなっていく、人懐っこいデザインは仕事の内容によって必要になってくるように感じています。

シンプルでいつまでも飽きないというデザインもありだと思いますし、大好きなテイストです。表情としては堅実、真顔。

どの仕事も苦労して考えたものなので長く使っていただけることはデザイナーとして嬉しく思いますが、新しくまた仕事をもらえると嬉しいですけど。、という矛盾。

デザインの表情を緩めると言いましょうか?隙のあるデザインと言いましょうか?

今、そのようなテイストのデザインをできるように、選択肢として取り入れられるようにしたいと考えております。

少しでも私との仕事に愛着を持っていただけるように。、

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広島でgreenpoint design (グリーンポイントデザイン)というデザイン事務所をしています。ブランディングや店舗デザイン、グラフィック、Webデザインと幅広です。カメラマンと2人の小さなデザイン事務所です。デザインや撮影でご協力出来ることがあればよろしくお願いいたします。

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