【デザインとはケバブである】改めてデザインのスタンスについて考えてみた。

デザインとはケバブである

昨年のYahoo(Zホールディングス)とLINEが一緒になることでPAY系が上手いこと便利にまとまればいいなと個人的に強く思ってるキンモト(@kinmotojun)です。どうもどうも。

PayPayの使用できるお店が近所でもすごく増えていますが私は使用しておらず、できればLINE Pay(またはLINE Payカード)で。。LINE Pay使えるお店も増えたらいいなぁって思ってたので、この経営統合で期待することとしてまずはPayPayのお店でもLINE Payが使えるような、どっちでも使えるような状況となり、今後いくつもあるPAY系が何かしら1つ、2つ、3つぐらいにまとまるような、数が少なくなっていく流れにはなるのではないかと考えてます。あれもこれも使用し分散していると忘れちゃうというか、意識しなくなっちゃうから何でもかんでも少なくまとめたい派です。

もちろんYahooとLINEの話はPAY系以外にも様々な変化があるとは思います。何かと何かが意外な形で一つになることで、上手いこといくこと、いかないことも多々あるとは思いますが新しいサービスや体験が生まれたら良いなと思いますね。

 

さてさて。今回は今一度、自身のデザインに対するスタンスについて考えてみようということで、今現在考えているデザインに対してのアプローチやクライアントとの関係といったテーマで考えてみたいと思います。上記のYahooとLINEのようにクライアントと私たちとの関係で生まれるコトやカタチについて考えてみたいと思います。

 

もくじ

・やっぱりシンプルなデザインの依頼が多いデザイン事務所
・それは何故なのか?自己分析のような考察
・デザインについてをパセリで例えてみた
・デザインは引き算ではない、デザインケバブ論について
・デザインやクライアントに対する私たちのスタンスについて
・まとめ

というような内容で進めてみたいと思います。

 

どうもやっぱりシンプルなデザインの仕事を依頼されることが多い

私たちの事務所にご依頼される方は「シンプルなデザインをお願いしたい」といった感じのお話しがまず始めにくる場合も多いように思います。

これはホームページやデザイン書籍などに掲載されている、これまでに制作したお仕事をご覧頂いた上で、クライアントが求められているデザインのテイストと私たちのテイストがマッチしていることで(ウチとのデザインなら価値が生まれる、良いものとなる)、結果的に共通のテイストを目指していくことにつながっているのではないかと考えています。多くのやりとりの過程で生まれていくいくつもの可能性を整理し、より状況にフィットさせ、さらにはそれを超えていくことで付加価値や可能性を生み出していくようなアプローチをしていきます。

 

まず、このシンプルなデザインについて。

以前このような事を書いた事があります。

一括りにシンプルと言っても様々なシンプルがあるというのが私の持論と言いますか、これがシンプルだといった何か状態やカタチが決まっている訳ではなく、人それぞれシンプルに対しての感じ方も様々で、気持ち悪いものや不細工なものをカワイイと表現され様々なカワイイがあるのと同様に(キモカワ、ブサカワのような)、こういったのもシンプルだというような分類がいくつもできるかと考えています。

デザインで余計なことをしたくない

クライアントが元々持っているポテンシャルを最大限に発揮できるように、それを正しく伝えられるようにデザインをすること、シンプル化することがまずは第一だと考えています。私のベースとなっているシンプルについては素材そのものの良さと味付けの方法というような部分にシンプルさや、デザインとは何かを求めているように思います。

デザインで余計なことをしたくないというスタンスとしては、料理に添えられたパセリみたいなものだと思います。

元々良いものを持っているのにそれに気がついていない、表現できていないの場合には、こうしたらより良く伝わりますよね?より良く見えますよね?今までの価値がほんの少し高まる可能性を感じます。というようなアプローチを1つ1つ確認しながら共有していきます。何をするにしてもまずはこの部分から考え始めます。

デザインを考えるためのきっかけとなるような、フックを作るような検討になります。

 

メインの料理に添えられたパセリってあっても無くても、食べても食べなくても良いけど、色味としてあったら全体がもうちょっと良くなるかも程度のものですけど、デザインってそう言うもんだと思うんですよね。飾りと言う意味では無くて、価値のもう一押しというようなきっかけみたいな意味です。

表面的なデザインという視点では、デザインしてもしてなくてもそのものの良さが正しく、より良く伝えられていれば私は良いと考えるタイプです。

全部が全部デザインされたものだとそのものの良さや価値に気づきにくいように思います。デザインをしてあるからと言って必ずしも良いものかどうかは分かりませんが、デザインしたものとしていないものとの対比で見えてくるものや気付けることもあるように思います。ちょっとした違いや変化という意味ではデザインの可能性を感じます。

全てのものには誰かの考えや手が加わっていてデザインしてあるものとも言えますが、ここで言うデザインしていないものとは自然発生的なものや素材の良さから生まれる純粋なカタチというような意味で、過剰な作られた感が無いようなもののことを言っています。

私はこのデザインしていないものを考え、作っていきたいと考えています。デザインしないデザインを目指しております。

どちらかというと普通なもの、日常的なものなんだけどなんだか良いよねって感じのデザインを意識してつくっています。

 

パセリの添え方を考えることがデザイナーの役割である

お肉のプレートにパセリが添えられているとします。

それはプレートのどの位置なのか、どのような量やカタチ、状態がベストなのか。。上記の見え方や伝え方、無いなら無くてもいいけどあったらちょっと良いよねというようなデザインを真剣に考えるのがデザイナーの仕事かと思います。お肉とのバランスだったり距離感やサイズ感から無限に可能性が生まれていきます。それを相手にとってベストな状態を共有させていただいた上でフィットさせるようなお仕事です。

さらに想像してみてください。

スープに浮かべられるパセリが束の状態(お肉に添えられたパセリのようなカタチ)だったら。。ミスマッチだと思いませんか?

スープだと細かい乾燥パセリの方が使い勝手も良いし、添えるというよりもその料理に使用する材料(ハーブやスパイスのような)とした方が良い場合もあります。スープによってはパセリでは無くオレガノやクルトンが良いかもしれない。味付けや食感にも関わっていくような、全体に影響があるような提案も時には必要になってきます。

デザインの場合でもその内容と仕上がりではスープに浮かべられた束のパセリ状態のようになってしまっている場合もあります。これだったらパセリいらなくない?デザインをすることでそのものの良さや価値が下がってしまっては意味がありません。

必要のないことをデザインしても誰のためにもなりません。我々デザイナーはそこにデザインは必要かどうかの判断もしっかりしていかなければならないし、パセリのデザインを依頼されているけど、もしかしたらクルトンのデザインに可能性があるかもしれないということも考慮しなくてはならない。何を作るのかではなくどのような状況を作り、良い結果を得られるのかを考えていく上で、デザインはそれを表現するための手段となります。状況によっては状態を変えるような調整したりします。

 

デザインは引き算ではない、デザインとはケバブである!

デザインとは引き算であると言われる事もあり、デザイナーは状況をまとめる事や無駄を省く事、必要最低限の情報とするというような事だとこれまで感じておりましたが、最近はデザインとはケバブなのではないかと考えております。

何かを削ぎ落として残ったものに価値があるのでは無く、良い状態の部分をしっかりと見極めて削ぎ取った部分にこそしっかりと意味や価値があるというようなことを意識しております。

いらない部分を価値のないものとして捨てていくのでは無く、必要な部分のみを削ぎ取り、状況や状態がタイミングよっては残った部分にも当たり前ですが価値が生まれるというような意識でデザインを考えております。

 

ケバブって薄いお肉一度塊にして(クライアントのポテンシャル)、それを回転させながら時間をかけて焼き(これまでの歩みとして良い部分とこれから期待できる部分)、写真のように焼けた良い状態の部分を削ぎ削ぎして(デザイナーとしての状態の見極め)、お肉、レタスやトマトやらの野菜とソースやらやらもサンドして出来上がり。(クライアントとデザイナーとの組み合わせで生まれるデザインの可能性は無限大)それを最高の状態で提供すること、クライアントと一緒になって考えていくこと意識しております。

 

今後のデザイン的なスタンスとして

今後のデザインとしましては様々な種類のケバブサンド(シンプルなデザイン)を仕上げていきたいと考えております。

クライアントとの出会いは新たな場所や業種、技術、学びや可能性との出会いであると考えております。デザインの可能性を少しでも多くの方に感じていただけるように、様々な方と1つ1つを丁寧に、良いものをつくっていくこと意識していきたいと考えております。

新たな年を迎え気持ちも新たに特に大きな目標を決めたわけでもありませんが、より良い可能性を1つでも多くご提案できるようにと考えております。

Written by -

広島でgreenpoint design (グリーンポイントデザイン)というデザイン事務所をしています。ブランディングや店舗デザイン、グラフィック、Webデザインと幅広です。カメラマンと2人の小さなデザイン事務所です。デザインや撮影でご協力出来ることがあればよろしくお願いいたします。

Back To Top

広島の安芸太田町の山の中にある

デザイン事務所グリーンポイントデザイン

Where to find us

Add1583, Tsunami, Yamagata Gun Akiota Cho, Hiroshima Ken, 731-3502, Japan
Phone: private
Mail: info@green-po.com

Social