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[はじめての店舗デザイン] お店をオープンするのに必要な知識として [工事完了まとめ]

五日市の美容院molJPG

 

これからお店をオープン予定の方や店舗デザインを検討中の方に向けた内容として、以前設計させていただきた美容室を事例として、私がはじめて店舗デザインを行なった時に考えていたことや悩んだこと、難しかったこと、今後に活かせそうな気づきなどを少しまとめてみたいと思います。

今から約10年前にブランディングデザインをさせていただきました、美容室のmol / hairさん(現在は姉妹店と統合、2021年に閉店しております)を事例として、当時は現場知識もなく分からないことは手探り状態で進めていたようなことなど、実際に施工中の様子なども交え、当時の記憶を辿りながらまとめてみたいと思います。

 

 

もくじ

・デザインを進めていく上で大切にしていること
・店舗デザインで必要な知識について
・制作する建築模型の必要性について
・当時の店舗工事の様子(実例を交えながら解説します)
・店舗デザインを行なった上での問題点やミスについて

というような内容でまとめてみたいと思います。

 

 

 

デザインを進める上で大切にしていること

美容室を例として

店舗デザインに限らずデザイン全般にとても重要にしていることとして、検討していくデザインのテイストを比率で数値化し、微調整をするというようなステップが大切かと考えております。

例えば美容院のテイストについては男性と女性どちらに好まれるデザインを意識するかというような比率というものを設定します。もちろん女性でも男性が好むようなデザインが好みな方も、男性でも女性っぽいデザインが好きな方もいらっしゃるとは思いますが、ここでの好みに対する比率というものは、中性的な男女どちらにも好まれそうなシンプルで洗練されたものを0(基準)として、無骨で力強い印象となれば男性的というようなイメージであったり、繊細で可愛らしい印象であれば女性的なイメージとした場合に、中心からどちら側にどのぐらい寄せたデザインがお店やクライアントが求めるデザインやテイストとなるのかを設定することができるかがとても重要になるように考えております。

 

 

他にも、特定のテイストの基準からどちらにどの程度寄せるというような設定は細かく、いくつかの組み合わせでクライアントに対してヒアリングを行います。例えば複雑とシンプル、カラフルとモノトーン、未来的と伝統的等々というように、その時々の状況に応じて目指していくテイストを具体的な数値で共有するような、伝わりづらいニュアンスの部分やデザインイメージをまずは丁寧に共有することを大切にしています。

 

美容室のメインとなる対象(お客さん)は女性が多い場合がほとんであるということ。

美容系でいいますと例えばメンズエステ店や理髪店(美容系では無いですが)となれば男性のお客さんをターゲットとしたお店にはなるかと思いますが、美容室は圧倒的に女性のお客さんが多いことは容易にイメージできるかと思います。カッコイイ女性と可愛らしい女性に向けたデザインが対極の関係にあったとした場合、カッコイイ女性に向けたデザインを検討した結果、近寄りづらい印象となってしまい求めていたテイストと異なる可能性もあります。そうならないようにある程度親しみ的な要素が例えば女性的な可愛らしさとして表現できるとしたら、どのようなテイストの調整が可能かをデザインを検討していく早めの段階で共有することを大切にしております。

 

私が男性ということもありますので、女性の気持ちであったり好きなテイストを正しく表現できるかどうかということも意識して、ユニセックスなデザインを基準にほんの少し女性に好まれるようなデザインを意識した提案をすることが多いです。かといって全く男性を意識しないという訳ではなく、ほんの少し意識的に女性寄りにしているといった表現が正しいかもしれませんね。

これまで関わったことのある美容室のオーナーさんは8割は男性の方でした。男性のお店でありながらお客さんは女性が多いという環境であることから、より柔軟であることを意識して、お店の色を時間をかけて表現していけるような、自由に絵を描ける真っ白なキャンバス(余白)をご提案できるように心がけております。

設計やデザインを行う前にはある程度テイストの範囲や方向性を絞る必要がまずはあるように考えています。

 

 

店舗デザインで必要な事や知識について

少し実務的な話しもしてみたいと思います。

オープンされるお店の業種によっても様々なですが美容室にも飲食店にもそれぞれ最低限必要な要素として、例えば席数であったり設備であったり、最低限必要な空間や動線(ゾーニング)などがあります。

例えば美容室であればさらに消毒設備の設置、ゴミ箱の設置(蓋アリ)、施術スペースとお客様の待合所とに間仕切りなど必要になるチェック項目があります。保健所のチェックをクリアする必要もあり消防のチェックもあります。営業できるのかという許可等々必要となり設計時にあらかじめ意識をしていく必要があります。他にもスタッフの待機場、お客様とスタッフとの動線の分け方(配慮するような視点)、ミラーの角度や照明について、接客方法(カラー中は飲み物をご用意する等の具体的な行為)、プライバシーについて、他店との差異化やオリジナリティー(経営の面での工夫)等も検討が必要になるかと思います。

考えなくてはならないことも多く、ヒアリングしきれず漏れてしまう事もあったりする可能性、後々知らされるとても重要な事の可能性も内容によってはありますので慎重進めなくてはなりません。

 

細々としたことはとても沢山ありますが、何よりどんなお店にしたいのかというような明確なビジョンとそれを実際にカタチにする力(とても多くの人の協力)が必要となります。

 

ある程度、何店舗も経営されていて、お店づくりの経験が多い方は経験も知識もあるかと思いますが、初めてのお店という場合は何かとわからない事、必要な知識も多くあるように思います。

実際に進んでみたいことには分からない、気づかない事はもちろん多くあり、デザインをご提案させていただく側としてはそう言った面も分かりやすく丁寧に伝えていく事も必要であるとも感じております。

当時は経験も少なく私自身もそう言った面での配慮も、今振り返りますと乏しかったようにも感じております。

 

具体的な店舗設計事例や当時の店舗工事の様子を交えながら、デザインやコンセプトを説明してみたいと思います。

広島五日市 美容院の内装デザイン

ここからは当時(2013年3月)のBlogからの内容になります。

急遽、美容室の店舗デザインのご相談があり、打ち合わせからそのまま設計を進めることになりました。オープン予定の場所は決まっていてそちらへも同行させていただく。これまではアパレルショップとして使用されていた場所になるのですが美容室としては狭いようにも感じ、どういったプランに可能性があるのか検討は必要かと思います。

久々の設計ってということもあり深夜までデザインについて検討してしまいました。この仕事に対する思いや気持ちが高まります。最寄り駅前という立地に対しても楽しみでした。このまま何も問題なくオープンまで進みますように、今後につなげるためにも具体的なカタチにしたいと思います。

 

美容院 五日市駅前解体工事

 

先行して解体工事も始まりました。残す設備などを指定しほぼスケルトンの状態まで撤去してもらいます。

既存の店舗入り口は前面道路に対して角度がついている特徴的なもの。取り壊すのも少し勿体無いのでファサード(外観)はそのまま利用し、生かす方向で検討しております。

解体工事の立ち合いから、現在営業されている店舗へ実測を行うために向かいました。主に施術スペース間隔や収納等サイズ等の確認をしました。スタッフさんが新店舗へ移られる場合も想定し、まずは最低限、働きやすく動きやすく使いやすいカタチとなるように意識し、基準となる寸法等からもアプローチをし、それを図面化していきます。並行してグラフィック関係の仕事も進めていきます。現在ロゴデザインなどの検討も進めています。mol / hairという店名も私が考えたものが採用されました。

数日後、大まかな空間や構成は決まり、より細かな部分をと検討を進めていくとまた全体の構成が変わり、さらに調整を行うといったカタチで何度も何度もトライアンドエラーを繰り返し最終的なデザインになっていきます。良いペースでは進んでおりますがデザインが具体的になれば高い解像度で見えてくる事もあり、変更しなくちゃいけない点や問題も出てくるものですね。

 

 

今日はクライアントと理美容機器関係のショールームへ同行し、カット用のチェアを選びました。全て同じもので統一することも考えましたが全てバラバラの椅子とすることで場所ごとの変化をつくれたらと提案させて頂きました。

専用の施術用の椅子となると選択肢が狭まること、あまり魅力的な椅子がないように感じていたので、この時点では一般的な椅子というような選択肢もあるのではないかとも考えておりました。主にカットをするための椅子ではありますが、比較的長時間座ることになる椅子なので座り心地は意識しなければいけないこと、高さ調整ができない場合でもスタイリスト側の椅子で調整するという方法もありますが、やはり体への負担が大きく配慮は必要であるという意識となりました。

やはり美容室という専門的な空間では意外と知らない行為や見えていなかった事も多く、そういった気づきをできるだけ多く共有しデザインへ反映させる必要があるように感じました。

 

ここまでご提案させていただいた空間の構成については好評で、凄く背中を押していただきました。私もですがお店側としても挑戦になるような店舗構成となり、具体的にカタチになった段階で問題ないか?大丈夫かな?という不安もありますが仕上がるの楽しみ。空間は荒々しさと繊細さが混在するようなイメージで考えております。

 

今日は本当に久しぶりに模型材料やら道具を広げ、模型づくりをしています。かなり腕が鈍ってる事を思い知る事になりました。ある程度基本設計が終わり、詳細を詰めているような段階となり模型でも検討をしております。

元々、学生時代は建築を勉強していたこともあり設計図面を書いてこういった模型を作ることが本当に多くありました。

都市スケールで地図上の建物の高さ入れたボリューム模型では、考える施設や建物とその周辺環境との関係を、都市のどういった位置づけの施設になるのか?周辺の駅や道路、橋(川)、高低差(山)などを含めつつどのような人の流れがあるのか等を考えたり伝えたりするときに使用します。合わせて建物のみの模型も制作するのですが周囲の建物との関係や外部のランドスケープやファサード(外観)をより近いスケールで、室内のイメージを伝えるためにこういった写真のように部分的に室内を作り、より具体的に検討する場合に使用したりします。

 

模型のスケール的には1/30(1/20)ぐらいで制作すると家具や植栽等の細かい部分の制作も可能です、それの位置や角度、配置方法などを変えたりしてより具体的に検討していきます。外観も合わせてこのスケールで作ることもあります。規模によってはかなり大きくなってしまいますのでこのスケールでは重要な部分のみをつくることが多いです。外部が関係してくる住宅や店舗などの規模であれば一緒に作ります。

 

店舗デザインで使用する模型づくりの必要性について少し考えてみたいと思います

 

 

最終案の模型写真になります。少し店舗デザインのコンセプトと合わせて説明させてもらうと、設計当初は他のエリアに別店舗(姉妹店)があり、客席も多く比較的大きな店舗であったこともあり、ここで設計するお店では客席は3席程度と少なくて良い、よりプライベート感としてそれぞれ個室のようにしたいというようなご依頼から検討が始まりました。

場所の広さ的に完全に仕切るというような提案は難しく、施術スペースごとの距離感を作ることからプライベート感を作るというようなコンセプトを設定しアプローチを行いました。模型写真中央に大きな箱状のボリュームにはスタッフの待機とシャンプースペース、左奥のボリュームは収納、wc。隙間のような余白のスペース部分に施術スペースとして3席(混雑時は4席)とお客様の待合スペースを設けました。

模型手前、右側が店舗入り口(既存のドア)となり、中央のボリュームに角度をつけることで遠近感からコンパクトなスペースに圧迫感を抑え気持ち的なゆとりをつくれたらと検討していきました。既存の角度のついたガラスドアを生かすため、中央ボリュームにも角度を付ける方向でデザインを検討してみました。

 

躯体、間仕切りの高さと開口部、行為と動線、部分的な造作の什器が一部入っていますが、シャンプーのスペースはあけております(検討中)。模型を持ち上げ、目線の高さでその空間ではどのような行為があって、どのように見えるのか図面でも考えイメージをしながら設計していくのですが、それでもより具体的に確認したい部分や問題が無いかどうかの確認をしていきます。図面をある程度進め、平行してこういった模型も作り、また図面を修正し、また模型を直しというような繰り返しをします。

 

こういった空間規模のデザインになりますとプロダクトやグラフィック等とは違い、事前に実際の大きさで検討することが困難です。実際にさわったり置いたりというような見た目、手触りや質感のようなことが確認できないため、こういった模型をつくりその中を自分が動き回る(自分が小さくなったとして体験)というような想像に想像を重ねていきます。こういった模型は図面以上に把握をし易い手段だと考えています。パース等CGを作ることもあるのですが、こういった検討のためではなくプレゼンなどで見せるためのイメージといったものとして考えております。パースだけでは伝わりにくいツールになってしまうようにも感じますので模型と合わせて使います。

必ず模型はデザインを検討するためにつくります。

 

模型作りの何が良いかは検討する上で少しでもデザインのイメージを私自身が具体的に出来るかもあるのですが、デザインの打ち合わせでクライアントにも同じように仕上がりを想像してもらうことにも繋がります。職人さんにも見てもらうため現場に模型を置いておくことも良いかもしれません。

何より模型があるとクライアントがすごく喜んでくれる。

そのようなデザインツールですね。

 

この模型までの最終的なプランやコンセプトに至るまでには、もちろんカットスペースを一箇所にコンパクトにまとめるような、スペースの無駄を出来るだけ省くことで、狭いスペースを最大限有効活用というようなアプローチももちろん行いました。一番重要としなくてはならないプライベートスペース(施術スペース)を初めに考えるのではなく、その他の最低限必要なスペース(広さ)をまずは設定し、そこから生まれた余白や隙間のようなスペースに意味をもたせるというような、それが店舗の魅力となるような提案をさせて頂き採用されました。

 

scissors06

 

今日は無事に工事契約も終わり、工事もいよいよな感じで進んでいます。

写真はスタッフ募集用に制作したポスターの一部になります。3枚セットでこういったポスターを現場に設置してみました。

(ポスターイメージ写真)

頭の中、机の上で手を動かし考えてた空間がカタチになること。それを実際にこれから体験、体感するというような経験。そこからの学びが多々あるかと考えています。

これまで、空間的なデザインに関わることはありましたが、この制作範囲やブランディングとして1から全て関わることはありませんでした。私が伝えたいブランディングについての1つの事例として皆さんに分かりやすいカタチでお伝えできるというような期待と喜びもありますね。

グラフィック関係の仕事もようやく一段落し、現在は最終確認待ちというような状況です。いつでも印刷をお願いできる状態。こちらも仕上がりが楽しみです。ようやくな感じではありますが、この仕事を進めることで私が考える私の仕事のカタチを少しでも皆様にも感じていただけたらなと思います。

 

(具体的に仕上がった成果物はこちらのページで紹介させて頂きます。)

今後、現場レポートも出来るだけしていきますね。

 

五日市mol墨出し2

 

今日は現場にて軽鉄屋さんと墨出しをしました。いよいよ現場工事が始まりました。

設計中かなり心配だった場所、一番悩んだのがこの丸の角の部分なのですが、墨出しをしてみてると問題はなさそうだと感じました。自分で考えてはいますが改めて攻めたプランだなとは実感しました。
入り口ガラスドア(既存)と中央のボリューム(受付カウンター)との距離感についての不安があったのですが、透明なガラス面だから成立するようにも感じます。図面上ではギリギリに感じていた距離感も問題ないように思います。

 

五日市mol墨出し3

 

ドアと墨出し(間仕切り)の角がうっすらと写真から見えるかと思います。

空間のスケール感が自分の体感としてよりリアリティーを感じてきました。
正直なところかなりの不思議な体験ですね。この角度のついた壁だからかもしれません。

 

まだ立ち上がっていない壁を想像して空間の中を歩き回りました。実感したのは、感覚の違いや頭の中のスケール感のズレのようなものがここまであるのかということ。こればかりは今後、設計数をこなしてチューニングして、体感という経験値を上げていかないとしっくりこない事のように思います。

やはり、空間デザインというものは面白いと思う反面、とても体力のいる仕事だと感じています。
さらに店舗のような短期間で仕上げなくてはいけない、反射神経で返事をするように物事を決めなくちゃいけない、ずっと転がり続け、様々なものを巻き込みながら大きくなるような仕事に対して若干息切れしているような私もいます。

 

五日市mol墨出し1

 

今後、現場では軽量鉄骨での間仕切り、設備配管、電気配線工事等が順次進んでいきます。
明日も朝から現場です。

 

五日市mol軽量鉄骨1

 

今日も朝から現場へ。通り面の天井下がり、店舗奥のボリュームの軽量鉄骨工事の2カ所が進みました。
歩道側のガラス面は天井からの下がりが表のシャッターが収納されます。奥のボリュームにはWC、収納となります。

 

五日市mol軽量鉄骨2

 

ここは床から天井面まで立ち上がります。こちら側の床面を少し上げます。奥に収納、手前がWC。
WC内の巨大な分電盤は塗装するぐらいでそのまんまです。

全体的にすごくラフ部分と作り込む部分とで仕上がり差をつくるようなテイストを目指しています。

 

五日市mol軽量鉄骨3

 

これから内部の間仕切り、電気配線などの作業が行われます。
明日も朝から現場行きます。

 

20130426-145012.jpg

 

今日も間仕切りが進んでます。メインの中央のボリュームの工事が進んでおります。
部分的に奥のもう一つのボリュームにはボードを貼り始めました。空間として立ち上がってきてます。

週明けから床組な行程が入ってきます。
上の写真は中央のボリューム内からです。ここにはスタッフルーム兼受付カウンターとなり、開口部は木製の収納を兼ねた一体型のデザインとなります。

 

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カットスペース側から、奥がシャンプースペースになります。こちらも問題なく進んでます。

 

五日市mol間仕切り壁1

 

今日も朝から現場です。毎朝の日課になりつつありますね。内部では引き続き間仕切り工事が今日まで行われ、設備工事として給排水の配管、外部では給湯器のガス配管などなど行われています。職人さん、引き続きよろしくお願いします。

石膏ボードが貼られることである程度どのような空間なのかイメージできますね。

 

五日市mol間仕切り壁2

 

この奥のカットスペース。体感として意外と広いような気もしましたが、広くはないのできっと気のせいですね。
図面上では本当にぎりぎりのスペースで考えてるので、完全に感覚が麻痺してきてます。

入り口の角も全く気にならなくなってます。正直面白い体験です。

 

五日市mol間仕切り壁3

五日市mol間仕切り壁5

 

コチラはシャンプースペースです。
シャンプー台は2つで、一部床面から腰壁がモルタルの金鏝仕上げ、上部には収納が設置されます。

 

五日市mol間仕切り壁7

 

中央ボリュームのそれぞれの面で空間を区切るような、完全に仕切らない個室のような考え方で進めています。

週明けから一部床面の大工さん工事が始まります。

 

五日市mol間仕切り壁8

 

週明け月曜日です。現場は動き始めてます。

今日から床の工事を大工さんが行っていきます。給排水の配管もされ、電気配線も残りは露出のボックス、天井のダクト用のアンカーがぶら下がりました。

写真は通り側のカットスペースの面から入り口の見え方になります。この部分から面白いですね。

通りには歩行者も多く並行してカットスペースを設置してしまうと外からの視線も気になるように感じ、この角度があることでそういった面が多少緩和されたらとも検討してみました。

職人さんが間仕切りをぐるぐると回っている動きをみながら、オープン後のスタップさんの動きを想像しています。

 

五日市mol間仕切り壁10

 

床下の配管もなんとか大丈夫そうですね。

 

五日市mol間仕切り壁11

 

シャンプースペースです。ここも直角ではないので上部収納は無事に収まるのかという心配もあります。

収納が取り付けられる部分には構造用合板としています。その他の家具工事もいろいろ難しいらしく、引き続き検討中です。

 

五日市mol間仕切り壁12

 

この黒いラスカットの部分はモルタルの腰壁が立ち上がります。
明日、床材(使用済み足場板)が搬入されます。床面が上がった状態からどのような体験があるのか。

 

五日市mol床工事6

 

一昨日から床の工事が始まっています。
今日、明日で床仕上げ材(足場板)の工事が行われます。

 

五日市mol床工事4

 

下地です。
店舗の奥側から歩道側に対して視線がだいぶ通って、比較的圧迫感はないような気もします。
角度のついた間仕切りで、遠近感も少し狂ってることも関係しているように思います。

 

五日市mol床工事5

 

入り口の角も好きですが、この部分もお気に入り。

 

五日市mol床工事3

 

ゴールデンウィーク中にはクライアント塗装体験を挟み、左官工事、塗装工事が始まります。

 

五日市mol床工事1

 

床材には使用済みの足場板を採用しました。
繊細さとラフな要素と。、どんな印象になるのか仕上がりが本当に楽しみですね。

 

mol : 左官工事

 

連休明けから現場ではシャンプースペースなどの左官工事が始まりました。
使用済み足場板の床もとてもラフな印象で良い感じです。

鼻歌まじりの左官屋さんよろしくお願いします。
電気屋さんが上でライティングダクトの設置、シャンプー台、カットイス等の搬入など午前中は現場で立ち会い。
急遽、明日から間仕切り等の下地調整、塗装と始まっていきます。

 

塗装下地調整も始まりました。

mol - 塗装下地調整3a

mol - 塗装下地調整6a

mol - 塗装下地調整1a

mol - 塗装下地調整2a

mol - 塗装下地調整7a

 

mol6

工事もいよいよ最後の週となりました。
大方工事も終わり、後は設備類の設置といった感じです。

オリジナルデザインの大きな鏡も搬入されなかなか良い仕上がり。
各カット面に設置され、少し歪んだような空間体験をすることができました。

 

mol7

 

私です。

心配していたカット面の圧迫感も大きな鏡や白い壁の関係から気にならないように感じます。後ろの導線も、カット中の行為なども大丈夫そうで一安心。このまま無事に各設置工事が終わればと思います。気になっています収納は大丈夫かな。

通行中の方から、

「何が出来るの??」

という感じで、かなり質問された日でした。よろしくお願いします。

 

美容院mol02

 

いよいよ追い込みですね。今日は建具、作り付け収納の設置。

良い仕上がりですね。

 

作り付け収納

 

こちらもいかがでしょうか。

白い壁とモルタルのグレーと収納のシナ材の淡い木の組み合わせは狙い通りで良い感じです。

 

五日市の美容院mol20

先日工事が無事に終わりました。設計から現場管理、本当にあっという間の数ヶ月。

デザインを進める上で一人で行える作業量に対し進行ペースがとても早く、常に時間には追われていたような感覚でした。不慣れでいたらない点も多々ありましたが、本当によい経験となりました。
引き続き、グラフィックやホームページなども継続して進めていきます。

オープンはもう少し先ではありますが、これからですね。良いお店で皆さんから愛される場所になればと思います。

 

というような流れで現場工事は引き渡しまで進んで行きました。

 

店舗デザインを行なった上での問題点やミスについて

これについては私の場合かもしれませんが、圧倒的に時間配分が難しいという点があります。

店舗デザインについてはテナント賃料が発生しているため設計期間が短く、工事期間もできるだけ短期間で行う必要があるということ。オープン期間を長めに設定していただける場合でも、オープンまでに時間には費用がかかってしまうため、オープン後のご負担を減らすための工夫が必要になります。

こういった意識が正直なところあまりなかったため、可能な限り最短で進むようにデザインなど検討はしていたのですが、今後状況が異なる場合にはそういった意識を強く持って、クライアントにとってのメリットとなることを含めた提案を検討する必要があるように改めて感じました。

また今回のブランディングデザインとして、店舗設計からグラフィック関係、ウェブデザイン等まで同時並行して進めていたため、もちろん他の業務もありますので一人で進められる作業量ではないレベルで物事が動いていた点があります。

当時のスキルや対応できる作業量については今現在では全然問題なく対応できるとは思いますが、当時は少し無理をしていたように感じます。成長にはつながった時間かとは思いますが、店舗設計から工事の流れ、どのような作業があってというような具体的な部分にも見えていなかった部分も多くあったことからも関係しているようには思います。

 

相見積もりはした方が良い?費用について

これはとても重要なことにはなりますが、工事費については最低2〜3社による相見積もりを行う方がクライアントにとっては良いことであるということ。クライアント側で指定される場合を除き、こちら側から工務店や施工会社などの指定をする場合は相見積もりをとった方が当たり前ですが比較検討できます。

デザインについても同様で、これから始められることに対して何を大切にし、それをカタチに出来るだけパートナーはどういった方なのかを検討する必要性はあるかと考えております。

ただ金額が他社より安ければ良いのか。そこにクオリティーや付加価値が伴っていない提案となってしまった場合、1からやり直すというような事が考えたくはないですが必要になってしまう場合もあります。

私の事務所にもこのデザインを直してほしいというようなご依頼も実際にあります。そういったご依頼の場合にも根本的に何が間違っているのかから丁寧にヒアリングを行い、クライアントに寄り添った意味のある提案が出来ればとは考えております。

 

まだまだ店舗デザインの実績は少なく、ご依頼をする側として中々判断が難しいことは私自身も理解はしております。

ご依頼に対してはお互い無理のない範囲でより良いものを検討していくことを第一に、今後もそういったお店づくりの可能性についてお伝えしていけたらと思います。

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広島でgreenpoint design (グリーンポイントデザイン)というデザイン事務所をしています。ブランディングや店舗デザイン、グラフィック、Webデザインと幅広です。カメラマンと2人の小さなデザイン事務所です。デザインや撮影でご協力出来ることがあればよろしくお願いいたします。

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