ポケモンGOから見た地域活性化のヒントについて
ポケGO (ポケモンGO)で、夏から6Kg痩せた金髪改め黒髪ポケモントレーナーのキンモト(@kinmotojun )です。最近の口癖は”ちょっと遠回りして帰ろっか。”ですっ!
本当、お散歩ダイエットアプリとして優秀なゲームです。普段ほとんどゲームしないですがちょこちょここのゲームはしていています。季節は変わり、冬っ!寒くて“ちょっとそこまで”って散歩が辛くなってきてますが。
さてさてこのゲーム、悪い面のだいぶ偏った報道などなどされることが多いですが良い面もあるかと思います。ゲームが悪いというよりは一部利用者のマナーとかモラルの問題かとも思うのです。、
今日はそんなポケGOから少し見えてきた地域活性化に繋がるのではないか?のヒントについて、小さな商店街規模ぐらいで少し考えてみたいと思います。
以下のような項目で書き進めてみたいと思います。
・ポケGOの簡単な説明 普通のゲーム違う点?について
・学生時代に研究していたこと。人の集まる場所( 居場所、居心地について)の研究について
・ポケGOで生まれた人の流れ、変化、問題について
・地元商店街での状況と可能性
・コンテンツの力について
・今後、商店街が取り組むべき事やその可能性
・まとめ
ポケGOの簡単な説明
ゲームといったら室内でのテレビゲーム、あとは移動時に携帯して持ち運べるゲームというような世代。初代のポケモンはしてました。中学生ぐらいでほとんどゲームはしなくなり、最近ではスマフォで時間つぶしにパズルゲームをするぐらいでした。
ポケGOは実際に屋外を歩き、GPS(位置情報)をゲームマップ上で動かし、ポケモンを見つけ捕まえたり集めたり、捕まえるためのボールアイテム(ポケストップ)などを拾ったり、ポケモン同士を戦わせたり(ジム)するようなゲームです。どんなゲームかはとりあえずやってみた方が早いですね。
実際にある神社やお寺、公園などがジムだったり、お店やモニュメント(変なオブジェ、石碑、祠)などがポケストップになっていたりします。そういった場所に地図(ゲーム画面)を見ながら向かっているとポケソース(何も表示はないのですが)と呼ばれる場所に来るとポケモンが出て来るといった具合です。
普通のゲーム違う点についてはゲーム画面の中だけでなく屋外で体を使ってプレイをすること、実際に歩いて見つけ、捕まえるという体験、AR機能により実際にそこにポケモンが居るような感覚などがあるかと思います。単純なゲームなので子供からお年寄りまで実際にプレイして居るのをよく見ます。
ポケットモンスターというコンテンツの力もあるかと思うのですが、そんな新鮮さと体験、単純なゲームの仕組みから世代を超えて爆発的にプレイ人口が増えたのもあるのかなと思います。
人の集まる場所( 居場所について)の研究について
近所にあるが行く機会が減ったそんな場所へ行くようになり、全く知らなかった地域の歴史に触れることや、モミュメントなどを見つけるようなこともありました。知らない土地に行くとより新しい体験があります。より地域に対して目を向けること、知ること、体験ができるゲームとして、もう少し充実させていけるようなアップデートが可能であれば良いようにも思います。
学生時代にはこういった実際の場所にモニュメント的なものを追加設置し、その場所に行くと個々人に合わせた情報を受け取れる仕組みや状況を前提条件として加え、人がまずその場所を利用するという行為を誘発させ、時間帯や場所によっては現在ではほとんど無くなったであろう井戸端のコミュニティーのようなものを復活させることが出来るのではないか?
それが設置された場所を起点として、さらには周辺の人の流れに変化が、コニュニケーションが新たに生まれるような状況が生まれるのではないだろうか?それを点在させ、つなぐことで意図的に状況を変えたりすることが出来るのではないか?といったような事を考えていました。
この時悩んでいたのがいろんな世代の人を動かすだけのコンテンツが果たして何なのか?いったい何が良いのか?と考えていました。情報は自分で探し簡単に見つけることが出来る時代では、情報が持つ力が良い意味で下がったというかフラットになったと思います。そこを利用すると特典があるような、例えばその商店街のみで使える商品券やクーポン券のようなもの以上に何か特をする仕組みはないだろうか?というような悩みがまずありました。そこからのコミュニケーションを新たに生み出すように繋げるための何かを。、これは全体の研究の中の一部ではあるのですがかなり強引な研究だったかと記憶しております。(笑)
簡単説明すると現代版の瓦版みたいに、今何が起こっているのかという情報(利益や特典)を得るためにその場所を利用するような機会を作ること。それによって生まれる効果を都市や地域の魅力にすることができないかと考えていました。
ポケGOは正にその時考えていた状況が突然生まれたような感覚でした。ゲームという発想は全くなかったですね。
学生の時にネットコミュニティーと現実世界との接点とか、居場所の持ち込み、置き換え、作り直しみたいな事を研究してたんだけど、今回のポケモンGOのポケストップはなんかその時に言いたかった事、考えてた事、表現したかった事が実際に起きてて何か面白いですね。という体験。(笑)
— キンモトジュン (@kinmotojun) 2016年7月22日
簡単に言うと、現代版?昔ながらの井戸端会議みたいな場所と状況をセットで作るような事。だったと思う。(笑)この時難しかったのが、人同士のコミュニケーションとか仲間意識、共通認識を生み出しつつ、人との壁や距離感をどう取っ払うかってところでかなり無理無理してたなぁ。(笑)
— キンモトジュン (@kinmotojun) 2016年7月22日
ポケGOで生まれた人の流れ、変化、問題について
特定の場所に生まれる状況として、目当てのポケモンが出やすい場所、ストップが密集している場所などには多くの人が自然と集まることが多いです。実際に自分が端末を持って移動しないとできないゲームであることから起こる通行の妨げ、ごみ、騒音等の問題もあるかと思います。
普段は全く参拝客がいなかったのに、ある日突然、人が集まり始めた神社という話を聞いたことがありますし、お台場では問題もありましたね。現在、東北の被災地でポケモンの公式イベントが行われているのですが全国各地から人が集まっている状況があります。
一時期と比べてプレイヤー人口は減ったと言われているこのゲームですが、場所によってはまだまだ人を動かすだけの力があります。
このゲームによる効果としてそういった状況が起きていると知らなかったら突然のことで驚かれる方もいるかと思います。
地図から消えた広島のポケモンスポット
ポケGOリリース後すぐぐらいに、広島では有名なスポットの1つ平和記念公園からストップやポケモンが出ないようになりました。これは毎年行われる8月6日の平和記念式典に合わせての措置として、広島市が平和記念公園内の原爆ドームや慰霊碑などの約30ヶ所のストップやジム、ポケソースの削除を要請し、配信元がそれを応じたためです。現状、ポケGOの地図上では更地となっております。
私自身は平和公園でプレイしたことはなかったのですが、式典当日のみ限定的な申請でも良かったのではないかというスタンスで今もいます。子供からお年寄りまで楽しめるそんなゲームをしている光景こそ平和だと思いますし、個人的に平和公園はお花見をする場所だったり、川のほとり座って友人とお酒を飲み直すこともあり、広島市民であれば経験はあると思います。もちろん近くを通れば手を合わせることもあります。
観光で来られる方も多く、路上ライブしている人がいたり、のんびり過ごしたりする人もいます実際普段はそのような場所なのです。
削除申請などしなくても式典当日はスマフォを収め、誰もが手を合わせるのではないか?そのような空気感も広島人の心の深いところにはきっとみんな持っていると思う気持ちだと思うのですがね。
タイミング的にも少し異常な状況であったのは確かです。
全国各地にもこういった削除申請が行われているエリアや建物もあるようなのですが、何もしなくても人が集まる状況が生まれていることをポジティブに捉えることができるか、価値として生かすことができるかでも対応が変わってきそうですね。広島県内でも寂れたショッピングモールがそのような場所として再び賑わいを見せていて私も実際に初めて訪れたのですが、目的は問わず施設をあげて受け入れるような工夫が少しあっても良いかとも思うのです。
この施設についても現状、プレイヤーの排除へ向かいつつあるように感じます。
すぐには利益につながらないかもしれませんが、長い目で見たときそこでの体験や経験、間接的な利用からでも間違いなくプロモーションとしての効果はあり、そこで何を見せ、知ってもらうのか、どうすればリピートしてもらえるのかを考えた方が良いように思います。今回をきっかけとして一時期と比べ魅力がなくなってきた場所に実際に訪れ、見えていなかった良さを知る機会を生かし、利用すべきかと思うのです。
この辺りに活性化のヒントがあるように思います。
共通意識や仲間意識が独特の空気感や空間になる?
ポケGOによって集まっている人や場所を見つけることはゲームをしていると分かりますし、していない人にも独特の行為でもしかすると分かるかもしれません。
ある程度の人数のプレイヤーがいると共通意識や仲間意識にも近い感覚、はたまた空間のようなものを意識することができるように思います。居心地と考えるとゲームしやすい状況や環境はどちらかというと良いと感じることができます。国民性なのか?誰かがやってるとやりやすい。
誰も踊っていない状況で、誰か踊り始めると少し踊りやすい状況が生まれるような気がする。そんなきっかけになるかもしれない。
これはポケGO利用者にとっては居心地が良いように思うのですが、逆に利用していない人がその場所にいたらどうだろうか?と考えてみますと、居心地は少し悪いように思います。
例えば公園がポケGOで集まっている人とボール遊びで来ている人がいる状況ですと、まだ共通の遊びという括りではそこまで場所と利用方法と目的の差はないかもしれません。これがとある場所では、遊びに対して、買い物をしている、少し落ち着きたい休みたいと思ってる、仕事をしているというような違いが出てくると、人によって、また場所と状況によって居心地の度合いは変わるように思います。人がいること、いないこと、行なっていることで居心地が良くも悪くもなると考えています。
この温度差のような違いを近づけることで変わること、見えてくることがあるように思います。
場所と状況の結びつき、活性化への可能性
地元商店街を活性化させたいと考える人たちや地域は全国各地に数多くあるかと思います。
取り組みとして、足並みを揃え商店街全体として使用者を増やすための工夫をしていることかと思います。
その商店街を利用することでの特典や定期的に行われるイベントなど、独自の魅力としてその商店街オリジナルのコンテンツを生み出し、特色を出すことでしょう。またその場所が持っている特徴としてのコンテンツというものもあるかと思います。
ただそういったことを考え、行なっている側と利用者と意識や認識の差があるようにも感じます。
利用している状況はあるものの、その地域については詳しく知らないわかっていないという状況についてです。商店街と行政機関とが連携、サポートし、全体が活性化されるようにしていく工夫はあっても、利用者に巻き込む、自分ごとにする、利用者から主催者に変わるような、自分ごとにするようなことにつながらない。この部分を考えていくことが本当の意味での活性化につながるのではないかと考えているからです。
その地域を愛し継続して生活をしている人、生活の場として魅力を感じ選んだ人、その場所に可能性を感じお店を、仕事を始めた人など様々な理由でその場所に今現在暮らしている方がいるかと思います。潜在的に支えている人をより巻き込んでいくような工夫や、地域を良くしていくための繋がりを強いものにしていくことがこれからの活性化を考える上で可能性を感じています。
様々な人が持つ各種スキルがまだまだ地域に眠っているのではないかと考えるからです。
具体的な地元商店街、コイン通りを例にした活性化について
私の地元の商店街として、コイン通りと呼ばれる場所があります。ここは全国的に珍しく日本に3箇所しかない造幣局の1つがある街です。商店街にはお金にまつわる金持稲荷や金持神社、金持地蔵、また開運を連想させるような多数のモミュメントや公衆電話、ポストなどがあったり、見つけると幸運になれると噂の金ピカなタクシーが地域を走っていたりします。商店街のブランド(金持ブランド)としてこれに関連させた数多くの商品も様々な店舗で販売されています。
地域が持つ魅力やコンテンツとして全国的にも違いを出しやすい、伝えやすい地域であると私は考えております。この辺りがコンテンツの力ではないでしょうか?
近くには大学を含む学校があり生活圏の中の商店街といったカタチです。飲食店が多い印象の地域で独特な魅力もあるようにも思うのですが、人通りは年々少なく寂れた印象も感じます。そんな商店街に今回のポケGO(多くのモニュメントが関係していた)で一時人通りは増えたような印象を感じました。
主要幹線道路とを結ぶ前兆も長い道路沿いに商店が並び、通過交通も多いのですが、やはり人通りが多いことがまずは商店街の魅力であり活気と感じます。
これからは関わりやすいきっかけ作りを考えていく、工夫していくこと、仲間意識、誰もが場所に溶け込みやすいような状況はもしかすると考えなくてはならない。一人一人が顔なじみというような状況から利用しやすい状況へ、そこからの連鎖として地域を活性化していく側の立場へと巻き込んでいくところに次のヒントがあるように思います。
それがいったいなんなのか?何をすべきなのか?といったところでしょうね。
それを地域で生活するみんなの意見が出し合える場や機会、反映されていくような状況、変えていける、残していける、参加していける状況となるとより良いかと思います。
今後、商店街が取り組むべき事や可能性
様々な方法で商店街の魅力やその成り立ちを伝えようとウェブや広告物等で行なっている状況がまず前提としてあるかと思います。これは考えている以上に意識しないと見えないことだったり、知れない、伝わらないことのように感じます。ここを意識することなく自然と伝えられるように、より商店街の連携と利用者を巻き込んでいく工夫をすることで、他人事が自分ごとになった時に初めて伝わるものであると思います。
自分ごとになった時、その場所をよくしていくための考えや行動につながり、結果その地域がより良くなっていく、魅力となるのではないかと考えております。
ある種一方的な打ち出し方になってしまう様々な取り組みを、それすら考えていけるような、自分ごとにするための仕掛け作りを考えていくことも1つの方法として、可能性があるのではないだろうかと考えています。
まとめ
この投稿を書きながら思ったのですが、まずは私も地域に対しての魅力につながるような行動を、仕事としても少し関わっていけるような努力が必要かと感じております。またその地域で生活をしていく上でより深く知っていくことの大切さを考え直しました。
一人一人がどのような関わり方ができるのか、興味を持っていけるか、好きになっていけるか、それぞれのスタンスで良いかと思うのですが、何ができるのか?できそうなことなのか?見つめ直すような時間や考えるきっかけを作っていきたいと思います。
その場所で暮らす様々な方の居心地が少しでも良くなる工夫をしていけたらと考えております。