[地域おこし協力隊2年目] 安芸太田町でのデザイン業とその後についてを考えてみる [田舎でもデザインは可能]
本当に本当に暑い日が続いてます、田舎の山の暮らし。
昨日は全国最高気温の39.1℃を記録した私の町。、山だけど。、全然涼しくないです(笑)
そんなこんなで広島市から安芸太田町に移住し、地域おこし協力隊になってからも1年になりました。思い返すと昨年の梅雨真っ最中での引っ越しは過酷で、しかも古民家なので残地物の撤去や修繕などもあり、やることも多かったですね。今では笑い話です。本当にあっという間ですね。色々とバタバタするタイミングも多くありましたが、今の状況や環境にも慣れてきて多少は余裕も出てきたいように感じます。
写真は先日、私と同じく協力隊の仲間(一部メンバー)たちと島根まで魚釣りに行った時の写真です。
世代もバックボーンみたいな部分もバラバラで話してると面白い。そしてみんなアクティブ。全員で8人いますがみんな個性的。
この日は釣ったその場で天ぷらにしようという会。久しぶりに魚釣りに行きましたね。そこそこ大きめの幻の高級を釣りましたので、美味しい天ぷらが食べられました。
ちょっと前はご近所でとうもろこし狩り(取材のガヤとして)もしてきましたよ。
そのまま生で食べてもすごく甘い。移住してとうもろこしを食べることが本当に多くなりましたよ。
そんなこんなで今日は田舎の山奥でもデザインの仕事を行うこと、継続していくことは可能か?というようなことを少し考えてみたいと思います。少しだけ今後について考えてることや最近まで検討してたデザインなども少し載せますね。
結論。正直、山奥でのデザイン業は難しいです!
これまでの取引先はかなり減りましたね。これはこちら側の対応が難しくお断りするような案件も増えたこともあります。
何だかもうキンモトは違うな、変わったなって自然と離れていく人もいれば、逆に興味を示してくださる方もいました。
個人的にはどこにいても良いし、どのような活動をしていても良い、さらにはデザイン一本ではなくスモールビジネスをいろいろ作って、収入の柱をいくつか持つという考え方は今の時代だけど、何か本気度という様な面ではブレているといった印象をどうも与えるらしい。正直それはだいぶ古臭い考え方だよなって思いますがね。(かなり個人的な意見だけど全くイケてない)
田舎では当たり前、みんないろんな事してる。
でもまぁ、この部分はしょうがないと思いますね。私たちに魅力や可能性を感じていただけてはじめてご依頼につながるわけですし。
やる意味を感じない、価値観が違う相手との仕事は何も生みませんし、お互いのために別の道を行きましょう。
元々そんなに同業者の集まり等にも参加することは少なかったのですが、ちょっとした飲み会みたいなものへの気楽な参加もできないので、そういった業界の横のつながりみたいなものも無くなりますね。(全く誘われません)
そこから一緒に何かやりましょうみたいなことが無くなるのも、それはちょっと寂しい気持ちもありますが、それ以上にこの町での繋がりや機会は少しずつ得られているように思います。広島で一番人口が少ない町なので、そもそも人は少ないですが。(笑)
今までの制作ペースやクオリティーは下がっているどころか、むしろ上がっているんじゃないか?と個人的には思っているけど。
まだまだアピールが足りていないのかな。仕事量は減ってる気がします。ここは今後の課題ですね。
田舎の山奥でのデザイン業は難しいと先ほど言ったのは、田舎なので何をやってもそもそもで難易度は高めです。基本的に何しても難しいと考えております。逆にいうとどこで何やっても難しいので、なんでもできるって事なんですけどね。可能性しかありません。
デザインで言えば街中の方が人も仕事もそもそも多いから、そこそこのスキルがあれば仕事もきっと多くあることでしょう。そういった相手と私は勝負していく。距離的な面で簡単には会えない、サクッと打ち合わせもできないというようなアドバンテージがあった上でご依頼に繋げる。(とりあえずzoomで会いましょうが基本ですね)
近くにいるそこそこなヤツか、遠くの変なヤツかの対決です。私はどう考えても遠くの変なヤツに仕事を依頼したいです。
そんな普通じゃない選択をする相手とだけ仕事をしたい。
田舎だしデザインだけを生業にするためにはやり方をちゃんと考えていかないとね。具体的な仕事量や収入面ということだけでもなく(田舎なので固定費は下がります)、地域内外との接点を築いていく必要もありますので、デザインとは別の何かの接点はやはり必要なのではないかという意味で少々難しいと考えております。今のデザインの事業は地域外の仕事も獲得していく、外貨を稼ぐための事業として考えるようになりました。もちろん地域の魅力向上にウチのスキルを利用してもらいたいから、そういったアピールは引き続き行っていかないといけませんね。
最近の営業方法は面白いことや変わったこと、予想外なことをしていることでアピールし、目立つこと。
この人は何だか変わってるなというような興味をきっかけとする事しかないのです!(絶対にそんなことはない)
本人は至って素直に自分たちが良いと思う選択しかしていません。生活が基本でその中に生業があるというカタチがちょうど良い。
現状は公務員しながらデザイン事務所してる。どっちが本業で副業なのかではなくどっちも私にとっては本業であり、全く関係ないことを急に始めたわけでもありません。その時点で変わった人だし面白い人じゃないですか?田舎の仕事は公務員か農家かそれ以外かぐらいしか仕事はないのです。、本当にね。
地域おこし協力隊として実際やっていることは特定地域の振興会に配属され、そこが運営するお店の価値を高めたり、情報発信したり、ブランディングやデザインしたりの地域振興活動を基本としているわけですが、特定の地域に対して丸ごと関わる様な仕事や農に関わる仕事、国や行政との仕事というような面で言うと、これまでずっと関わりたいと思っていたし、口にも出してきていたことだったんですがご依頼もなく、難しく感じていた部分なんですよね。それもこの一年で全て叶えました。
ここ最近は私に足りていないと思っていたこと、やってみたいと考えていたことに対して生活ごと身を置くという活動をしてきた。パートナーにはだいぶ迷惑をかけてしまったなとも思ってます。接客業はほとんど経験もなく苦手意識もあったのですが、本当に幅広い方と関わる面白さや可能性みたいなものも感じていて、今後はそういった多くの方との接点を自分でも作りたいなと考えてる。
やりたいことを具体的な事業として形にする、新たなコンテンツとしてアピールしていくことが大切だと感じてて、そこから私たちに可能性を感じていただける方と新しく関係を築いていきたいですね。最終的には私たちがいるこの地域への関係人口を増やしてもいけるような活動もしていきたいと考えております。こっちに来てもらうためのきっかけを作る活動をしていきたいと考えています。
自分たちがやりたいこと、やらないといけないことを生業として、感謝もされて生活をし、ご飯も食べる。
地域単位で考えた場合にデザインとは別の何かで、より地域に関わる機会をもう1つ、2つ作りたい。それがどの様なカタチだと良いのかを今は考えております。似ているような価値観や考え方に共感した人同士で繋がってく、より濃い人間関係で助け合いをしていくようなことは豊かで、人間らしい生活かなって思いますし、なんか生きてるって感じがしますよね。
ブランディングやデザインは1つの手段として、地域内外問わず、これまで以上の人間関係を築いていきたい。今後も続けていくウチの柱です。さらには私たちが今いるこの場所が目的地となるような事業をしていきたいと考えています。
この場所の価値を高めることがリアルに今後の私たちにも繋がっている。実際に会ってみたくなるような人になり、そういった場を一緒になって作っていくことを少しイメージしています。
そんな感じですね。
最近のお仕事を少しご紹介しますと、役場から地域でのイベント関係のデザインを2件ほど担当しました。
法務省の取り組みである「社会を明るくする運動」の大会チラシやパンフレットを担当しました。
こちらは地域のお祭りのロゴ、チラシ、当日配布のパンフレットなどを担当しました。どちらも安芸太田町役場からの依頼です。
お祭りは明日ですね。こういった行政とのつながりを作るという面では地域おこし協力隊として、一回中に入ってみる。田舎なのでそもそも人手が足りていないので、そういった関係を任期後も継続していけたら良いですね。
以前キャラクターロゴのデザインを担当させていただいた「あきおおたブルーベリーファーム」さんの観光農園もオープンされました。安芸太田町にきてからの初めての地域の方のご依頼で思い入れもありますね。
他にもこういった地域での仕事も進めつつ、広島県外の仕事もさせて頂いている状況を維持、継続しつつ。さらにウチの魅力を上げていき、さらにご依頼が増えるような仕組みとして、2つ目の生業、三つ目の生業を計画しています。その辺りが上手く回る事での価値の提供というような部分をカタチにし、アピールしていけたら良いな。
Written by - ジュン キンモト
広島でgreenpoint design (グリーンポイントデザイン)というデザイン事務所をしています。ブランディングや店舗デザイン、グラフィック、Webデザインと幅広です。カメラマンと2人の小さなデザイン事務所です。デザインや撮影でご協力出来ることがあればよろしくお願いいたします。