ブランディングを行なっている「ぷらっとホームつなみ」の今後について

安芸太田町の地域おこし協力隊として、主に津浪地域にあります「ぷらっとホームつなみ」という地域の振興会(津浪振興会)が運営をする小さな道の駅のような施設に配属されているキンモトジュンです。土、日曜、祝日はお外の屋台でトリを焼き、最近は鮎の塩焼きの仕込みまで仕込まれており、何やら様々な特殊スキルが身につきつつあります。いや本当にね。(笑)

 

さてさて、先日はその配属先である「ぷらっとホームつなみ」のブランディングとして進めてましたシンボルマークのプレゼンを行いましたので、今日はその辺りの話しを少しできたらと思います。結果としましてはシンボルマークのデザインについては採用をされ、これまで試験的に使用をしてきましたが、今後は地域公認というカタチで積極的に販促ツール等にも積極的に使用していきます。まだ少し作りが荒いのでもう少し調整が必要ですがね。

現在はユニフォームのリニューアルに向けたデザインを検討しております。ロゴとしてはキャッチコピーなども入れたパターンも作りたいなと提案中で、そのあたりは今後さらに時間をかけ、様々な意見ももらいながら決めていきたいと考えてます。

 

私の協力隊としてのミッションはもちろんこういったブランディングやデザイン関係の提案、情報発信や新たな商品開発などから配属地域の価値を少しでも高められるような活動を丁寧にコツコツ行うことです。まずはこのシンボルマークで1つ大きな大きな結果を残せたように思いますし、次につながる小さな一歩を踏み出したようにも感じております。自身の事業の実績にももちろんなるし学びにもなりますし、ある種クライアントとしての視点からもアプローチができるという考えでもいます。あの日(協力隊の応募前)、役場から言われた「この施設の売上を倍にしてほしい」というとんでもないミッションも成立させるため、日々レジ打ちや接客をニコニコで頑張っております。

 

協力隊の任期が最長で3年と決まっていますので、どうにか1つでも多くカタチにできるところまではという思いで、少しハイペースな提案を行なっている最中ではあります。配属地域については「新しいことにまずは挑戦してみよう」というとても柔軟な考え方があったことも私としてはとても関わりやすかったです。

変化が必要な部分と大切に継続し、残していく部分とを見極めつつ、これまでアピールしていくことや関係を築く事が出来なかった方々に対して少しでも魅力的なご提案をしていくことで、まずは一度だけでも地域や施設に訪れて頂けるような状況に変えたいと考え、意識しております。

 

当たり前ですが提案については地域のペースに合わせることももちろん大切です。こういった時間をかけて丁寧に作り上げていくようなことは特にね。

地域が本当に望んでいることを前提として関わっていきたいとも思ってます。

 

ただ提案をする以上は結果も残したい。

具体的な数字とするためには思い切った改善も現実的には必要であるとも感じております。

今すぐにでも行動に移せる状況があるのであれば、意見を出し合ったり検討する時間をかけずに取り組むことやラフでもいいのでまず提案をしてみることも大切なんじゃないかと思ってます。ペースに合わせすぎないこと、走れる人が走りながら考えることも大切な関わり方でもなんじゃないかと思います。自分勝手に好き勝手をするとかではなく、地域をまだ完全に把握できていない外からの人だからこそ出来ることもあって、そういった人間が空気を読めずにやっちゃうことで生まれる状況の変化みたいなこともある程度は地域にとっての良い刺激みたいなことにもなるんじゃないかと思って行ってます。

受け身になり過ぎないといった感じでしょうかね。

 

大まかな活動としましては基本的に、この「ぷらっとホームつなみ」の情報発信(主にInstagram)や基本的に人手が足りていないので業務のサポートを行いながら、ここがどういった施設なのかを分かりやすく伝える活動や、具体的にどういった方(お客さんの層)を意識したお店づくりには可能性があるのかという今後の施設のビジョンやコンセプトみたいな部分を明確にしていくことも意識して活動をしております。これから作り上げてく部分をどう使いやすいカタチで残し、運用してもらうか、継続してもらうかというような最終的なパスの出し方や方法も要検討なのですがここが一番難しそうです。

この施設を軸として津浪という地域の価値をこれまで以上に高めるような活動や、関係人口の増加に向けた関わり方というような部分も意識しております。

 

本来、こういった地域おこしであったりブランディングについてはやはり時間をかけて多くの人の意見や想いを反映させ、全体像を計画、共有した上で作り上げていくことが基本だということは分かりますが、半分は役場の人間という関わり方ということもあり、公務員としてのお給料も頂いておりますので与えられたミッションも行ないつつ、ちゃんと一定期間内にしっかりと具体的な結果も残したいとも考えております。計画や提案止まりでは本当に意味がないと思っておりまして、出来るだけ動けることは先に先にと活動開始から2ヶ月程度ですが1つ具体的な結果を残しました。

この変化を今後につながるように育てていく、価値をより高めていくような運用のフェーズです。ここが本来一番大事な部分であり、単発のデザインなどの提案後にはなかなかクライアントと関われない部分でもあります。私は提案時にデザイン後からの先を常に見ているし、この段階から具体的な状況の変化が始まっていくと思っているからこそ、ここまでの段階をできるだけ早く作り上げ、トライアンドエラーで価値をより高めていく活動も行っていけたらと考えてます。具体的な結果はやってみないと分からないから、結局。

 

地域おこし協力隊の活動として、検討した事が提案止まりでも十分な活動や成果だと言えるとは思います。

期間や予算の関係、配属先や地域との関係性みたいなこともあり、場合によっては具体的な成果物や結果が全く残せないという状況についても当たり前ですが想像をしてました。私はどちらかというとそういった状況になる可能性の方が高く、現実的だとも思っておりました。その場合でも提案をしたけどこういう状況で実現が難しく、この検討過程ではこういった変化が地域に起こり、例えば地域住民の意識の変化が見られた。こういった側面ではしっかりと意味や一定の成果、価値もあり、今後につながるような意味や可能性もあったというような別ルートもちゃんと用意してた。(笑)

 

自分のやりたいこと、挑戦してみたいことの前に、その環境でやれることをまずやろうってスタンスでいましたので、無理なら無理で違うことを考え提案していく。別の角度の可能性を提案していくことでこれならやってみようかな?という進めていけそうな部分を見つけていくことを諦めずに考えていく努力をしていくつもりでした。

ブランディングやデザインの提案が全く通らなかったので3年間、接客と鮎の塩焼きのスキルをひたすら磨き、売り上げを具体的な数字でこれだけ向上させ、結果も残しました。という話の方がよっぽど面白いし意味があると思います。これまでの自身の背景を利用したコンテンツ作りや意外性みたいな部分、まぁネタのような部分をどうクリエイティブに作り上げるかの方に集中したいですね。

 

この施設は地域の振興会が運営しており、スタッフ全員私も含めて津浪地域の人です。

同僚でもあり自治会長や副会長だったりします。プレゼンを行ったといっても私たちの引越しから手伝ってもらったような関係ですので、迎え入れてくださった地域に対して、早く恩返しをしたいというような気持ちしか私たちにはそもそもないのです。

この地域がいったい何を求めているのか。

「こういったことをするつもりで協力隊になったんじゃない!」とか、「せっかく〇〇の提案したのに採用されなかった!!」みたいな配属前の想いとやりたいこと、現実とのミスマッチみたいなことはよく協力隊経験者からの話として多くありますが、ただの実力不足や関わり方が下手くそなだけだと私は思います。そんな私も地域との関係を作るために最低でも半年から1年程度はどう地域に染まっていくか、馴染めるかみたいなことしか最悪しないつもりでした。ただ事前にこういった事をするメリットがあるということや、そのためにはこういった活動をしていきたいということは資料にまとめ、自治会に提案をしました。計画的に段階を踏まえたアピールをすることも必要だとも考えておりました。結局は言わないと伝わらないですからね。

あと具体的なカタチにしないと見えない、分からないという世界でずっと戦ってきましたので、そういう距離感とかアプローチ方法は得意な方ではあります。

 

正直なところ与えられたミッションをこなしていくだけでも十分かもしれませんし、基本的にはできる範囲でコツコツとやっていくことがうまくいく方法だと思います。やりたいこと、やらないといけないこと、お互いにやってほしいことみたいなことがあるとして、どのあたりがお互いに無理のない範囲なのか?というような会話であったり、意思疎通は本当に大切ですね。あとその状況を楽しめる事がまずは大切だと思います。

 

だいぶ脱線しましたが、写真のようなシンボルマークを提案させていただきました。

 

 

合わせて具体的な使用イメージとして、ユニフォームであったり看板などのサインなどのデザインも提案させてもらいました。

またそのあたりも今後、お伝えできるように頑張ってみたいと思います。

 

コンセプトやデザインとしましては、ただ単純に施設のロゴを作るのではなく、津浪という地域を象徴するようなシンボルマークとしたかったことが一番にありました。津浪といえばこの「ぷらっとホームつなみ」というようなぐらい何もない地域ですし、そういったイメージをしていただけたらと思います。

元々はJR可部線の津浪駅がこの施設の場所にありました。その可部線の廃線後に地域が寂れていくことをどうにかする必要があるのではないかと地域の協力もあって簡単な食事や産直野菜の販売を行う施設を立ち上げようと実現しました。そういったことからこの場所の歴史や記憶として、列車や駅に関係したコミュニケーションの取り方や、コンテンツ作りというようなことにも可能性を感じました。シンボルマークを検討する上では切符に押すスタンプのような、また列車の先頭車両にマークのような形状みたいな部分をベースとして、施設の名称をより気軽に親しみを感じ呼びやすいようなカタチにしたかったこと。また地域には丸山という(日本昔ばなしのようなカタチの山があり)シンボルを中心として、反時計回りにイロハ、ニホヘ、トチリ、ヌルヲ・・というような名称の部落が点在しており、簡単に言いますとこのシンボルマークで津浪という地域のカタチやこれまでの歩みや歴史。地域としての協力関係、結束や団結というようなまとまりを表現できればと検討しました。平仮名の「ぷらっと」の文字でわかりやすく施設名称を表現しつつ、気軽に地域に訪れていただきたいという「ぷらっと」という言葉で地域内外含めてより多くの方とのコミュニケーションが取れるようなコンセプトに意味や想いを含ませられたらと検討してみました。

 

といった感じで、少し簡単な説明になってしまいましたが引き続き、津浪の価値を少しでも高められるような協力隊としての活動を行っていけたらと考えております。

それではまた。

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広島でgreenpoint design (グリーンポイントデザイン)というデザイン事務所をしています。ブランディングや店舗デザイン、グラフィック、Webデザインと幅広です。カメラマンと2人の小さなデザイン事務所です。デザインや撮影でご協力出来ることがあればよろしくお願いいたします。

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